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開運それとも危険?パワースポットの真実

開運それとも危険?パワースポットの真実

皆様、こんばんは。

今日は、パワースポットとは何か?という少し大きいテーマについてお話したく存じます。

神社と同様、パワースポットにも相性があるとか、中には行ってはいけない場所がある、という噂もあるようですね。

また、パワースポットで本当に開運するのか?開運するなら、どんな効果があるのか?など、実体験をまじえつつ、お話して参りますよ。

神社仏閣や聖地のお好きな皆様、本日もよろしくお付き合いくださいませ。

▼目次

 

(初稿:2019年10月1日)

 

パワースポットとはどんな場所か

私自身、寺社や聖地が好きなことから、いわゆるパワースポットによく足を運んでいます。

その中にも色々な場所がありますが、パワースポットという言葉が知られるようになったのは、近代のこと。

ごく古い時代から、禁足地などと呼ばれ、神様が住むとされる特別な土地は存在していました。いうなれば、これがパワースポットの原点かもしれませんね。

さらに禁足地とは何かをたどっていくと、意外かもしれませんが、多くはお墓にたどり着きます。

死者の眠る土地を乱してはいけない。そんな個人への思いやりが、パワースポットが生まれる理由になっていたのでしょう。

あるいは、もっと現実的に有毒ガスが吹き出る土地なども、昔は禁足地(忌み地)とされていたといいます。

現在では、ゼロ磁場など地理的な特殊条件を持つ土地もパワースポットと呼ばれるようになりました。

パワースポットといっても、色々な個性があることを考えますと、どんな目的で訪れたいのかで、行き先を選ぶのが良いかもしれませんね。

 

パワースポットの効果とは

パワースポットに行くと開運する、というのはよく耳にする言葉。ですが、パワースポットで得られる幸運とは、本来、どんなことを指すのでしょうか。

私自身の経験から申しますと、パワースポットで得られるパワーというのは、生命力ではないかと思います。

自然の世界の例でいえば、例えば、タンポポの花などを見ましても、山林に生えたものは元気よく命の勢いに溢れています。これが都会のアスファルトの上となると、同じ花でも痩せ渇き、なんとなく貧相です。

栄養状態や大気汚染の問題もあるのかもしれませんが、そこには理屈を超えた、生命の張り合いの差とでも呼ぶべきものがある。

とすれば、命に取り囲まれた環境にあってこそ、生き物は順調に発展できるということなのではないでしょうか。

パワースポットというのは、本来、このように理屈を超えた生気の満ちている場所なのだ、と私は思っています。

いわば、生命力を補充できる場所といっても良いかもしれませんね。

 

パワースポットで本当に開運する?

パワースポットによる開運の本当の意味を考えると、私はこれを、心と体に元気が戻ることにあるのではないかと考えております。

というのも、体調を崩すと作業に集中できなかったり、腰が重くなったりするように、元気がない時は、現実を変えるパワーも湧かないからです。

日本的な感覚でとらえれば、元気が出ない=気が枯れるということ。つまり、ケガレによる障りを受けていると捉えることもできますよね。

聖地とされてきた土地を訪れることで、心身のお清め(清め=気をよくするとの説もあるのです)ができるというのが、伝統的な意味での開運だったのかもしれません。

人生を歩む気力を思い出させてくれる不思議な土地こそ、本来の意味でのパワースポットなのではないでしょうか。

 

上級者向けのパワースポットの話

ここからは、伝統的な神仏とは違って、ちょっとスピリチュアルな話になりますから、興味のある方のみお付き合いくださいませ。

このように生気に溢れるパワースポットですが、そこで得られる開運について、もう少し踏み込んだ話をしましょう。

これは私の考えですが、パワースポットによる開運の中には、もっと呪術的な意味あいもあるのではないでしょうか。

自然エネルギーを補充して、心身の元気をいただくことは、それだけでも十分に開運といえますが、元気をいただいたら人間にはどんな変化があると思われますか?

元気が戻り、心身の調子が良くなりますと、まず気力が違ってくるでしょう。そして、そこから生じる集中力の強さも変わって来るはずですね。

 

開運に導く意識のパワー

少し詳しい方ならご存じのように、呪術というものの土台にあるのは、想念の力。

意識の世界からアプローチして、現実世界への変化をもたらそうとする行為が呪術だとすれば、まずは集中力がないと実行できません。

古来、聖地や霊場と呼ばれた土地で、好んで呪術的な儀式が行われて来たのは、その土地で祈ると、特別な結果が出ると信じられていたからです。

その特別な結果を出すため強い念力が必要とすれば、パワースポットを呪術の舞台とすることは、当然の選択であったのではないでしょうか。

古くからある聖地で祈ることは、普段であれば発揮できない強い念力を得る、という意味があるのかもしれませんね。

 

パワースポットは危険という噂の真実

さて、ここからは一般論と違うことを申します。あくまでも、私個人の考えと思って聞いていただければ幸いですよ。

パワースポット巡礼がブームになるにつれて、色々な噂も囁かれるようになりました。

時には、パワースポットに行く必要はない、本当は危険だから行かない方がいい、などといわれることもあるようです。

こうした噂が出る背景には、そのパワースポットが人気であるほど、人の出入りも増えることを危惧し、そのことで生じる不浄に注意せよ、との戒めが込められているようですね。

色々な思惑を抱えた人間が集まること、修行者が落としたケガレが留まっている場所もあることから、敏感なタイプの方はネガティブな影響が出るかも・・・と懸念することもあるとか。

こうした心配も、すべてが思い過ごしという訳でもないでしょう。

でも、それ以上に忘れられがちな要素として、私が取り上げたいのはパワースポットの「アクセル効果」です。

 

パワースポットには副作用がある?

私のいうアクセル効果とは、いわばパワースポットの副作用のようなものですね。

特に、昔から神社仏閣のあるような土地というのは、神仏の降りる地とされていたところが多くあります。

こういう土地にいくと誰であっても、良いひらめきやチャネリングのようなものを得やすい。つまり、見えない世界を感知しやすくなる、という特徴がございます。

古代人の感覚で言えば、それこそ神が降りてきやすい場所、と考えることができるでしょう。

でも、神が降りるという現象は、実社会を生きている人間からすると、意外にクセモノになる時があることは、あまり知られていないように思います。

現代ではあまりない話ですけれども、昔はお告げといえば、人間の意思と関係なく割り込んでくる、神様の意識だったのです。

急に意識を失ってしまい、予言やお告げめいた言葉を口走るが、本人は覚えていないというのも、古代社会のお告げの典型的なパターンでした。

パワースポットと呼ばれる場所は、そうした特異な現象が起こりやすい地域だった可能性もあるのです。

 

伝統的な聖地と祟り

平安時代頃などを見れば、朝敵として討伐されてしまった平将門だって、実は神様のお告げを受けて挙兵したともいわれています。

将門公のケースでは、八幡神の神憑りがあって、「新天皇に即位せよ」という意味のお告げがあったといわれています。

だとすれば、将門公の側からしたら乱を起こすそうとの決断も、ご神意に従った結果だったのかもしれない。

最終的に将門公は神になったとはいえ、人間社会の一員として幸運になったかといえば、そう思わない人の方が多いでしょう。

昔の日本人にとって、神と祟りの思想は強く結びついていました。だからお告げの内容も、個人に対するメッセージばかりでははなかったのです。

将門公のようなケースでは、世の中に対して神様が怒っていて直々に不満を伝えてきたのだ、と考えられる場合もあった訳ですね。

それが本当に神様なのかは分かりません。でも、パワースポットの中には、古代人のいう「神の怒り」が伝わりやすい場所もあるのではないか、というのが私の持論です。

荒ぶる神に共鳴すること。

それは時に、人間を導くのではなく、自分が神になったと誤解させ、全知全能感、激しい征服欲のような感情をもたらすかもしれない。

日本人が何となく感じて来た「神様は恐い」というイメージの原点は、古典的すぎる神憑に対する畏怖もあるのでしょうか。

 

聖なるものと付き合うコツは

荒ぶる神様からのメッセージを受け取ったとしても、教祖さま誕生まで至ることはまずないでしょうが、社会性に影響することは考えられます。

もし、一般人が過剰な全能感を持てば、人間関係では摩擦が起きやすくなるかもしれません。人柄に驕りが出るとか、無謀な野心に目覚めるとか、気が大きくなりすぎることでの失敗をするかもしれないのですね。

そう考えますと、パワースポットの注意点とは、荒ぶる神に同調しないこと、といえるではないでしょうか。

もとの体質が敏感なタイプで、かつ神仏が好き過ぎるほど好きな方(神降ろしをしたい無意識の願望がある人)、競争意識の強い方などは、念のため注意した方が良いかも、と思います。

今でも、神社にお参りする時は心静かに、感謝の気持ちを持って、といいます。

あるいはこれも、神様の和魂に近づくための経験的な知恵だったのではないか、と私などは妄想しておりますよ。

 

以上、少し変わった視点から上手にパワースポット巡礼をするためのヒントを申し上げました。思いのほか実話怪談が好評であったため、思い切った内容も居れることができましたよ。

皮肉なことに、聖なるものの話をし過ぎると、どういう訳か怪しいものが寄って来ることも学習致しました。

今後はあまり隠さず、あえて怖い話・陰の要素を打ち出していくのも良いかもしれませんね。

 

ミステリアスなパワースポット情報

最後に、パワースポットに関する不思議な話や怪しい話をもっと知りたい方へ。

以下、ミステリーの要素が強いものを中心に、神社仏閣めぐりのガイドブックを紹介いたします。

 

見える作家先生による、聖地巡礼のエッセイ集。軽い文体で読みやすく、ところどころに怪談や不思議な話の登場する人気シリーズです。

 

京都魔界めぐりをテーマにした本は多く出版されていますが、実は江戸東京も怪しい伝説に彩られた場所。東京の不思議めぐりをしたい方へ。(古本であれば1000円程度~)

 

最後は、スタンダードな一冊を。日本神話の舞台にご由緒のある神社のガイド集、ベストセラーになっています。

 

それでは、本日も最後までお付き合いいただいた皆様、ありがとうございました!