蚕ノ社の三本鳥居 パワースポットかユダヤの遺跡か?
皆さま、こんばんは。
本日は、三本鳥居で有名な蚕ノ社について、参拝日記をアップしたいと思います。
▼目次
京都の古代豪族・秦氏
今回の京都旅行でも、たくさんの場所をめぐりました。
その中にも一応、私なりにテーマを決めており、今回は秦氏に関する史跡を巡ることを、ひとつの目的にしていました。
秦氏というのは奈良時代くらいから、日本の朝廷に仕えていた渡来系の民族です。
治水工事、養蚕、造酒、建築などの技術を日本に持ち込んだ、と言われています。
京都の太秦(うずまさ)の地名に「秦」の字が入っているとおり、秦氏はこの地域を拠点にしていたことが、研究で分かっています。
秦氏が日本に来て成し遂げた事業はたくさんありますが、その中でも私が気になっているのは、やっぱり神社のこと。
伏見稲荷、松尾大社、広隆寺などの寺院は、秦氏の建立したものです。
これらの有名な寺社とくらべれば知名度では劣るけれど、建築様式の珍しさで抜きんでいる場所が、今回とりあげる蚕ノ社という神社です。
正式な名前は、木嶋坐天照御魂神社(このしまにますあまてるみたまじんじゃ)といい、地元の方には「このしまさん」の愛称で親しまれているそうです。
三本鳥居のある神社、といえば一番わかりやすいかもしれませんね。
太秦の祖・秦氏とユダヤ人
地下鉄の太秦天神川駅から、歩くこと10分少々。
神社に入ったところで、私のすぐ後ろから、中高年の夫婦と見える男女が入って来ました。
ここからは余談ですが、拝殿への階段を上がって来たふたりとすれ違おうとしたところで、何故かおじさんの方が神社の説明を始めました。
「ここは、日本人の祖先がユダヤ人だ、ということを示す場所でね。あの鳥居は、世界でもここにしかないんだよ。」
そういいながら、おじさんは鞄から一冊の本を取り出して、表紙をこちらへ見せます。
「ここに書かれているんだ。日本人とユダヤ人には、どんなつながりがあるか。」
いわゆる、日ユ同祖論というものが、お好きな方たちだったのでしょうね。
これは彼らの祖先をモデルに作ったというお面が、鼻の高い西洋人のような顔立ちをしていること、キリスト教の十字架にINRIという文字をあしらっていること(=稲荷神のイナリと関係があるという主張)などを根拠に、大陸から移動して来たユダヤ人が、日本人の祖先となったという説です。
最近、書籍やインターネット上の噂として、この説が世間に広まるようになったため、一定の人たちから支持されるようになりました。
その手の人の間では割と有名な話なので、私も聞きかじったことはあるのですが、真偽のほどは分かりません。
学術的には、秦氏はユダヤ人というよりも、今の朝鮮半島を経由して渡って来た移民の集団ではないか、という説が有力なのですけれど。
近年の研究では、韓国系ではなくタイ系の移民だったのではないか、という新説も浮上しているようですが、真偽不明の状況に変わりはないようです。
三本鳥居を建てる意味
私の本音をいえば、三本鳥居は太陽のパワーをまんべんなく取り込むために、古代人が考えた装置だったんじゃないかな、と思っています。
外国の遺跡で例えるなら、ピラミッドやストーンヘンジのような場所ですね。
この鳥居って、あの上部の天窓の部分から、太陽を仰ぐものじゃないかと思うんですね。
三角形辺の辺に位置する天窓から、太陽のパワーを取り入れて、向いの頂点にある角に力が集まるようにする。
この仕掛けが、3面全部で可能なようにして、取り込んだパワーのバランスを取りながら、更にエネルギーを増幅させる。
そういう鳥居なんじゃないか、と思うんです。
だから、鳥居の柱が呪術的に意味のある、八角形に設計されているんだと思います。
古代の呪術など調べていると、どうも八角形というのは、エネルギーを安定させる効果があると信じられていた様子。
八角形を用いているものの例を挙げると、風水の八卦鏡や、京都御所にある天皇のための台座、天武・持統天皇陵の形が八角形をしています。
まあ、これは私の妄想半分ですが・・・。
秦氏が作ろうとしたものは、四季折々の太陽のパワーを最大限に取り込み強化して、地上に下ろすための古代遺跡だったのかもしれません。
蚕ノ社を眺めていると、古代日本の人々の夢と信仰が見えるような気がしました。
秦氏とユダヤ人について興味のある方へ
最後に、秦氏とユダヤ人の話をもっと詳しく知りたい!という方のため、関連書籍を紹介差し上げます。
日本史に関するアヤシイ話を手広くまとめた、その手の話の入門書といえる一冊。著書の個人的な調査結果なども参考にしておられるとのことで、好奇心を埋めてほしい方向けです。
私の印象ですと、日ユ同祖論系の本は、基本的に似たような内容なので、一冊読めば十分かな?というのが本音です。最初にこの説を提唱した学者さんがおられ、ほとんどはそれに習って書かれているからですね。
秦氏とユダヤ人について詳しく述べたものも出ている様なので、一応こちらも紹介申し上げます。
それでも今日も、ここまでお付き合いいただいた皆さま、ありがとうございました!