伊勢の温泉地で禊を!二見興玉神社
皆様、こんばんは。
最近、進んでいなかったアメブロからの記事移動です。今日は、伊勢シリーズの続きとして以前に公開した、二見興玉神社の紹介記事を再編集してお送りします。
伊勢の神社の定番スポットではありますが、実は二見興玉神社そのものは、伊勢神宮を構成する125社には含まれておりません。独特な立場にあるこの神社について、今回は詳しく迫って参ります。
後半にスピリチュアルな要素が入りますので、不思議な話がお好きな皆様は、そちらもお付き合いいただければ嬉しく存じます。
▼目次
- 二見興玉神社とは?
- 二見興玉神社へのアクセス
- 二見興玉神社お参りの注意事項
- 二見興玉神社の神様のこと
- 伊勢志摩を守る海の神様?
- 二見興玉神社の不思議な思い出
- 二見浦は古代の海の道?
- 二見浦のお土産情報
(初稿:2019年3月1日、最終更新:2020年1月17日)
二見興玉神社とは?
伊勢神宮と一緒にお参りできる周辺の神社として、よく紹介される二見興玉神社。こちらの夫婦岩(めおといわ)から登る太陽は、伊勢志摩地方を代表する景勝とされています。
その景色があまりにも見事だったことから、その昔、この地を訪れた倭姫様が2度振り返ってご覧になったとのこと。それが「二見」という地名の由来となったそうですよ。
二見浦を知るキーワードは「塩」ですね。伊勢神宮に奉納する塩造りを担ってきたため、御塩殿神社など製塩にゆかりのお宮が、今も営まれています。
その他、二見浦は禊の霊場とされて来た歴史があります。お伊勢参りをする旅人は、二見浦の海水で禊をしてから、伊勢神宮へ参拝する習わしだったとか。
この習慣は、浜参宮と呼ばれました。二見浦には、今も宿屋町として多くの温泉旅館がございます。これからお伊勢参りを予定している方は、禊と骨休めに温泉を利用してみてはいかがでしょうか。
二見興玉神社へのアクセス
公共の交通機関でアクセスする場合、JR二見浦駅が最寄りです。二見浦駅~二見興玉神社までは、徒歩で25分程度。お参りの所要時間は、30分もあれば十分だと思います。
日の出を見たい場合は、太陽の待ち時間を加えて計算すると良いでしょう。
日の出の鑑賞後、二見興玉神社から伊勢神宮外宮へお参りする場合、JR二見浦駅まで戻り、電車で伊勢市駅へ移動します。
二見浦までCANバスという周遊バスも運行されていますが、こちらは早朝の便がないのでご注意を。朝日を拝んですぐ移動するなら、自動車か電車の利用となります。
二見興玉神社お参りの注意事項
二見興玉神社の名物と言えば、夫婦岩と日の出ですね。夫婦岩のちょうど間から登る太陽を見たい!という方は、お参りする時期に気を付けましょう。
夫婦岩から太陽が昇るのは、夏至の前後のみ。あるいは冬至の頃ですと、夫婦岩から登る月を見ることが出来るそうですよ。
伊勢市内と比べると、二見浦は風が強く体感温度が低いので、服装は少し厚着で。
この地域は基本的に、車での移動に向いています。ガイドブックのお店なども、アクセスは車で○○分がほとんどですから、地図をよく確認しておきましょう。
二見興玉神社の神様のこと
二見興玉神社のご祭神は、猿田彦大神(サルタヒコオオカミ)、宇迦御魂神(ウカノミタマノカミ)、綿津見大神(ワタツミノオオカミ)とされています。道開き、交通安全などのご利益のほか、夫婦岩にあやかった縁結びでも有名です。
ただし、個人的な印象では猿田彦さまよりも、海神の個性をより強く感じる神社でした。境内を海岸沿いに進むと、龍神様を祀る神社と繋がっていて、ここ海龍の地とされてきたことが分かります。
見興玉神社の敷地を歩いていても、目に飛び込んでくるのは、かえるの像。これは、カエルと帰るをかけた験担ぎだったのではないでしょうか。
もとは航海に出た家族の無事を、残された妻子が祈る場所だったかもしれません。
伊勢志摩を守る海の神様?
ここで、ちょっとスピリチュアルなことを申します。私はこちらの拝殿で手を合わせているとき、船霊(フナダマ)様がおられるな、と感じました。
船霊さまとは、海の民が航海の安全を願う神様。女神様といわれています。私のアンテナがあっているなら、伊雜宮をはじめ、伊勢志摩地域に漁民と女性の守護神が多いのは、もとが船霊様の土地だからかもしれませんね。
公式には、猿田彦神さまの神社といわれているので、あまり勝手なことも申せませんが、個人的には猿田彦神さまよりも、奥様である天宇受賣命(アメノウズメノミコト)の方が関係しそうな神社という印象でした。
伊勢地方でも、二見や鳥羽という地域は、古事記の天孫降臨に関する場面とつながりのある場所なのではないでしょうか。
天孫降臨の神話によれば、天宇受賣命は、海の生き物たちに対して、「瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)に従うか?」と問いかけた神様でもあるのです。
ほとんどの海の生き物たちは、瓊瓊杵尊に服従することを誓いましたが、ナマコだけは返事をしませんでした。このため、天宇受賣命は小刀を使って、ナマコの口を割いてしまったという伝説が残っています。
現在でも、伊勢志摩といえば海女さんがいることで有名ですよね。私としては、天宇受賣命が海女さんの起源にもなったのでは?という気がしました。
表向きは猿田彦神さまの神社ですが、夫婦岩の存在を見ても、夫婦神が鎮座していてもおかしくない気がします。
猿田彦神の奥様・天宇受賣命も一緒に祀られていて、海女さんたちの守護神としても力を発揮しているのではないか、というのが私の見立てです。
二見興玉神社の不思議な思い出
二見興玉神社といえば、忘れられない思い出がひとつ。
早朝、ホテルの窓から海を眺めていたときのことです。夜明け間近、ほの暗い水平線の彼方から、大きな船がするすると近寄って来るのが見えました。
見えたというより、感じたという方が正しいかもしれません。
塔のように高くつき出た帆柱、海風を受けていっぱいに膨らんだ四角い帆。姿が見えたかと思うとすぐ、溶けるように消えてしまいました。
まさに、映画の一幕のような光景です。幽霊船が見えたというよりは、土地の記憶を拾ったのでしょう。
二見浦は古代の海の道?
このような不思議な経験をした後、実際に二見浦の浜辺へ足を運び、気が付いたことがありました。二見浦の潮風が、神戸の海風と似通っているのです。
地理的な話ではなく、海から寄せる自然のエネルギーの質ですね。更には瀬戸内海の方まで、同じ風が吹いているであろうことも頭に入って来ました。
これはきっと、瀬戸内海~神戸~伊勢を行き来する海洋部族がいて、当時のつながりを土地が覚えているのではないかと思いました。
後日、調べてみたところ私が目撃したのは、鎌倉時代頃、播磨国で使用されていた形式の船でした。すっかり忘れていましたが、昔はお伊勢参りも船だったのですね。
二見浦のお土産情報
伊勢神宮の名物といえば赤福ですが、赤福のあんこの形は、二見浦の波をイメージしているそうです。
食べ物のほか、私のお勧めは二見興玉神社の社務所で見つけた、無垢塩草という写真の一品。
二見興玉神社には無垢塩の祓という、有名な厄払いのご祈祷があります。お祓いを直接受けられない方は、この無垢塩草を身に着けるか、入浴剤のようにお風呂に入れることで、厄除けの御利益をいただけるそうですよ。
おまけ
無垢塩草の他にも、伊勢にゆかりのお清めグッズに興味をお持ちの方は、「おいせさん」というブランドのお土産グッズもおすすめです。
おいせさんが扱うのは、伊勢の塩を配合したコスメや生活雑貨。伊勢神宮のファンにかぎらず、浄化&美容を手軽に叶えてくれるアイテムとして女性に人気を博しているそうですよ。
以上、二見興玉神社の参拝報告でした。
本日も最後までお付き合いいただいた皆様、ありがとうございました!