清水寺の歴史・観光の見どころと千日詣り
本日もお越しいただいた皆さま、ありがとうございます。
今回は、京都の超定番の観光スポット清水寺について、歴史や見どころ、お勧めの参拝時期などを紹介して参りますよ。
まずは、清水寺について基本的なことから紹介させていただきますね。
▼目次
(初稿:2017年9月9日、最終更新2019年1月21日)
清水寺の基本情報
アクセス:京都駅から市バス206系統または100系統にて五条坂下車、徒歩10分。境内駐車場なし。近隣に有料駐車場はありますが、いつも歩行者で大変混雑しているので要注意。
拝観料:大人400円、小人200円
受付時間:6:00~18:00(ライトアップ実施時18:00~21:00)
2018年現在の情報につき、清水寺公式HPもあわせてご確認くださいませ。
清水寺の見どころ:
- 国宝 本堂および舞台。「清水の舞台から飛び降りる」の語源。
- 重要文化財 仁王門、西門、鐘楼、三重塔、経堂、阿弥陀堂、奥の院、子安塔。
- 境内 音羽の滝
- 仏像 本堂の秘仏・千手観音立像は独特の姿で清水型観音とも呼ばれる。奥の院・三面千手観坐像は重要文化財指定。
- 随求道 胎内めぐり(9~16時、別途100円)
※本堂は2017年1月から改修工事中。2021年3月に完了予定。
清水寺の歴史
清水寺の歴史は古く、伝承では平安京の遷都よりも前、778年に興福寺で修行していた僧侶が、夢の中でお告げを受けたことに始まるといいます。
お告げに従った僧侶が北へ向かったところ、山城国の東山、現在の清水寺のある音羽山にたどり着きました。
僧侶が音羽屋の水流をたどっていくと、音羽山に篭り千手観音を念じ続けている行者が居りました。
その行者は僧侶に向かい、「あなたを長年待っていました。これから東国へ旅立つので、後をお願いします。」と言い残して、去っていったと言います。
去った行者を観音様の化身であったに違いないと思った僧侶は、行者が残していった霊木から千手観音を彫って庵をお堂に祀り、これが清水寺の始まりになったといいます。
もう一説では、780年に坂上田村麻呂がこの地に鹿狩りに来たとき、修行中の僧侶から殺生をいさめられて、夫人と共に千手観音像を造ったことが起源とも。
坂上田村麻呂と夫人は、千手観音像を祀るためのお堂を建ました。
こちらの話ですと、平安時代に嵯峨天皇から宸筆をたまわって国家鎮護の道場となってから、清水寺の名前が定められたそうですよ。
パワースポットとしての清水寺
清水寺に限らず、現在でも賑わっている土地というのは、それだけ繁栄しているわけで、パワースポットとしても現役であることが多いです。
まあ、何をもってしてパワースポットと呼ぶのかでも、解釈は変わるのでしょうけれど、清水寺や伏見稲荷大社のように引き付ける力が強い場所と、上賀茂神社や石上神宮のように祓う力が強いところと、神社やパワースポットにも性格の違いがあるように、私は感じています。
なので、ここが日本一!!と簡単に言いきれないところがあるのですが、これだけの人で賑わう場所である清水寺は、京都でも特別な印象がありますね。やはりパワースポットと考えて良いのではないでしょうか。
また、古来より聖地とされてきた場所は、水の湧き出る土地が多いのも特徴。
清水寺の見どころといえば、音羽の滝も有名ですよね。
延命水などと呼ばれて、飲めば健康になったり、頭が良くなったりすると信じられて来たそうで、今でも皆さん、音羽の滝のお水を長~い柄の柄杓で組んでいる姿が見られます。
これらの湧水は、地中でろ過されてから湧き出るものですから、土地のエネルギーをふんだんに含んでいるといわれ、開運アイテムに使用されることもあるほど。
清水寺に行く機会がありましたら、混雑はしていますが、ぜひ音羽の滝まで見学して見てはいががでしょうか。
歴史的に見ると、清水寺の舞台も、独特の信仰の対象となって来た場所でした。舞台の名前の通り、もともとは本当に、神様に芸を捧げるための場所であったそうです。
ご神事として芸能が奉納されていた時代は、観客は神仏と考えられ、人間は同席しなかった、と言います。
しかし、時代が下って江戸時代ころになってからは、清水の舞台から飛び降りると仏様が救ってくれる、あるいはひとつだけ願いごとを叶えてもらえる、という信仰が庶民の間に広まったとか。
本当に飛び降りる人も多数いたとのことで、清水の舞台から飛び降りる、ということわざは実際の話だったことが伺われます。
清水寺の御本尊である千手観音様は特別に慈悲深い、救いの神様といわれていることとも関係あったのかもしれませんが、清水寺に対する信仰の強さが伝わって参りますね。
清水寺の夏の風物詩・千日詣り
私が訪れた時期は「千日詣り」という、清水寺のすこし特別な参拝の時期でした。
千日詣りは、毎年8月9日から16日にかけて行われています。
清水寺へこの期間にお参りすると、千日間通ったのと同じだけのご利益がある、という言い習わしがありますから、境内が大混雑していたのも、そのせいかもしれません。
外国人に混じって本殿のお参りを過ごした後、音羽の滝の方へ向かうと、ひんやりと冷たい空気に満ちており、霊道が通っているのが感じられました。
どうも、地主神社の建っている場所を上流にして、音羽の滝の方へと、土地の気の流れも下りてきているようでした。
これは私の勝手な推測ですが、もともと音羽の滝は臨終を迎えた魂が、最後に喉をうるおすために訪れる場所だったのではないでしょうか。
清らかな流れで浮世の垢を落としてから成仏し、極楽へ向かう。そういう意味で、仏の救いがある土地だったのだと思います。
お盆のこの期間が千日参りといわれるのも、こういう背景が関係しているのではないかな、と私は勝手に想像しているのですけれど。
お盆の期間、つまりご先祖様たちが家に帰ってきている期間に、ご先祖様と家族と揃ってお参りして、家系についている垢をキレイに落としましょう。
先祖の因縁から浄化してもらって、家運の興隆を願いましょう、という発想が千日参りなのかもしれませんね。
清水寺の周辺観光・ランチ情報
清水寺の周辺観光スポット
定番の見どころは、高台寺、八坂の塔、金剛寺庚申堂など。
祇園方面へ歩いて抜ける場合、建仁寺や京都恵比寿神社も立ち寄って見てはいかがでしょうか。
祇園方面に向かう道を、建仁寺の外回りにすれば、安井金毘羅宮八坂神社も徒歩で行ける距離にあります。
ランチ・甘味処など
清水寺の周辺は人気の観光スポットなので、お食事処も甘味処も激戦区。
清水寺の境内にもお休処はありますが、二年坂や三寧坂の道沿いにも素敵な店やお土産屋さんが並んでいますから、是非のぞいて見ましょう。
清水寺周辺の人気店
- 奥丹清水:湯豆腐
- 日月庵:京料理
- 明保野亭:京料理
- 洛匠:甘味処
- 普門庵:甘味処
- 文の助茶屋:甘味処
- イノダコーヒ:カフェ
- 茶匠清水一芳園:抹茶スイーツ
上記のお店などは、ガイドブックで良く見かける人気店です。(イノダコーヒやマールブランシュは京都駅にもあり。)
上質なお食事をいただきたいなら、祇園まで抜ける方が有名店は集まっていますが、甘味処や食べ歩きのできる身近なグルメであれば、こちらも充実しています。
甘味処などですと、よく見ると清水店の限定メニューがあったりするので、西尾さんの喫茶などチェーン展開していても、お好きならば覗いてみる価値ありです。
お土産屋さんであれば、八ッ橋の聖護院さんや西尾さん、あぶらとり紙のよーじやさんも。ただ、正直なところ定番のお店だと、京都駅と品ぞろえが近いんですよね。
清水寺周辺のお土産と分かるものが欲しい場合、七味や陶器の方が珍しい品が多いように思いました。
なお、パワースポットとして巡りたい場合でも、お茶やランチで休憩することで、より多くのエネルギーをいただくことができるといわれています。
休憩する分だけ現地での滞在時間が長くなるほか、お食事をいただくことで、物理的にも土地の気をたっぷりといただくことができるそうですよ。
京都旅行にお勧めの書籍
最後に、これから京都旅行を予定している方に、おすすめのガイドブックを紹介させていただきます。
1.
こちらは私がリピートした一冊。「徒歩で楽しむ京都」に力を入れたコース紹介が気に入りました。定番ガイドブックの中でも、地図が詳しく、目印が多いので使いやすいと感じました。
2.
気ままな一人旅を考えている方のためのガイドブック。最近増えているという、女性のお一人様の期待に応えてくれる一冊です。
3.
こちらは、御朱印に興味のある方向け。寺社が集まる京都だけあって、御朱印にも様々な魅力が溢れています。ただし、人気のあるところでは並ぶことも多いので、時間的に余裕あるスケジュールにするのがお勧めです。
4.
変わったところでは、京都の寺社のお守りに特化したガイドブックなども。とっておきのお願いがある方、ぜひ下調べしてからうかがっていはいかがでしょうか。
それでは、本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!