京都熊野若王子の不思議な伝承
皆さま、こんばんは。
本日は京都にございます熊野若王子神社さんという、哲学の道の近くに鎮座する神社を訪れた時の話をしたく存じます。
こちらの神社は熊野神社、新熊野神社と共に、京都三熊野社のひとつとしても有名ですね。
熊野神社とは名前の通り、紀州の熊野権現を祀る場所を指しますが、熊野若王子さんの場合、熊野権現とは無縁に思えるえびす様の像が境内に祀られているんですね。
先日お参りした時この像の伝承について、神社の方に興味深いお話をうかがうことができました。
私自身の覚書としてもこちらに記して置きたく、記事にした次第です。
熊野若王子神社に残る伝説
熊野若王子神社のえびす様は、本殿の左側のお社に鎮座されています。
このえびす様、親しみやすい感じがして、私は好きなのですが、神社の方のお話しによれば、もとは京都御所の片隅にあった神社で祀られていたお像なのだとか。
ところがある時、鴨川が氾濫した際にえびす様のお社が流されてしまい、えびす様の像だけは何を逃れたのだそう。
改めて京都御所の地にお社を建てようとしたところ、このえびす様、夢に現れてお告げをされたというのです。
(どなたの夢に現れたのかは聞きそびれてしまいました。)
夢に現れたえびす様は、自分でこの熊野若王子神社の地に祀ってほしいと仰ったため、その後はこの地にお迎えした、という伝承があるそうですよ。
熊野の神様は船旅の神様とされることもありますから、漁業の守護神でもあるえびす様とは、海つながりで居心地が良いのでしょうか?
きっかけが鴨川の氾濫というのも、水の神様とご縁があるようで不思議な気が致しますね。
幸の多そうなえびす様は、今も熊野若王子の地で参拝者にニコニコ笑顔を振りまいています。
京都の穴場パワースポットかも?
熊野若王子神社のえびす様は、京都の中ではあまり知られていない方かと思いますが、不思議なエピソードを持つ穴場パワースポットといえるかもしれませんね。
このえびす様にお参りしたい方のため、参考に一般的にいわれるえびす神のご神徳(ご利益)を書き添えます。
えびす様のご利益
- 豊漁、海上安全
- 貿易関係の守護
- 商売繁盛
- 五穀豊穣
- 富と福の招来
えびす様には事代主系、少彦名神系、蛭子神系の3種類が存在するといわれるため、ご利益も様々といわれます。
一般的には七福神のひとりとして、大黒様と並んで豊かさをもたらしてくれる福の神として人気ですね。
以上、本日も最後までお付き合いいただいた皆さま、ありがとうございました!