月読宮のガイド ご利益・アクセス・スピリチュアルな話まで

本日もお越しくださった皆さま、ありがとうございます。今回は、月読宮という伊勢神宮の別宮について紹介して参ります。

月読宮は、お伊勢参りの穴場パワースポットとして、スピリチュアルな方の間で人気を集めているようですね。月読宮と月夜見宮の違いについても探って参りますよ。

なお月夜見宮については、過去記事「月夜見宮の参拝レポート」をご覧くださいませ。

▼目次

(初稿:2017年7月22日、最終更新:2020年1月29日)

 

伊勢神宮の別宮・月読宮とは?

月読宮とは、伊勢の内宮に連なる神社のひとつ。別宮と呼ばれるグループに入っています。なぜ月読宮が別宮に指定されたのか?など、詳しいことはいまだ解明されていないそうです。

月読宮の神様は、月読命(つくよみのみこと)と呼ばれる月と夜の世界の神様。天照大神さまの弟といわれています。

神話によると、月読尊は保食神という食べ物の神様を殺してしまったといい、これをきっかけに姉・天照大神と不仲になり、結果的に姉弟神は昼夜に分かれて暮らすようになったそうです。

月読尊に関する神話は、主役を素戔嗚尊の取り換えただけの、よく似たエピソードが存在することでも知られていますね。

出雲の日御碕神社などでは、素戔嗚尊を夜の世界の守護神とする伝承も残っています。このことから、月読尊と素戔嗚尊は、歴史のなかで混同されてしまったのでは?という説もあるそうですよ。

あまり知られていませんが、現在の月読宮の位置は、平安時代に移動された場所。水害を受けて遷さねばならない事態となったようですが、それ以前はもっと五十鈴川近くに置かれていたと考えられています。

 

伊勢神宮125社の陰と陽

今回、私なりの月読宮の紹介記事に入る前に、伊勢神宮の全体像についてお話ししておきたいことがございます。

有名な話かもしれませんが、伊勢の内宮と外宮は、それぞれが陰と陽の対になった存在ではないか、という説です。

例えば内宮、外宮の建築様式を見てみますと、鰹木(屋根の頂点に並んだ横棒)の数を偶数・奇数に分けてあったり、千木(屋根の両端の風車のような×型の部分)を内削ぎ・外削ぎに分けてある。

このことから、伊勢神宮の内宮と外宮を、陰と陽に分類する意図があったのではないか、といわれるらしいのです。

神宮徴古館の展示などで詳しく説明されているので、興味のある方は一度、足を運んでみると良いでしょう。

神宮徴古館で見学した資料に記載があったと記憶しているのですが、この内宮と外宮の陰陽の区別は、実は別宮や摂社にまで及んでいる、といわれておりました。

(手もと資料で確認できなかったので、曖昧ですがお許しください。)

そして、伊勢神宮の全体が陰と陽のグループに分けられると考えた場合、その違いがもっともよく表れているのが月読宮ではないかというのが、私の印象なのですね。

 

月読宮へのアクセス

電車の場合

最寄り駅 近鉄 「五十鈴川」駅下車、徒歩8分ほど。

バスの場合

最寄りバス停「中村町」徒歩7分ほど。

外宮前または内宮前バス停から、51系統外宮内宮線を利用します。外宮と内宮を通るバスはいくつも種類がありますので、徴古館経由を選ぶようにしてください。

徒歩の場合

内宮から徒歩25分程度。あるいは猿田彦神社から徒歩15分程度。

内宮→おはらい横丁→猿田彦神社と歩くと御幸道路という大通りに出るので、そのまま道沿いを直進します。近鉄の五十鈴川駅を目指して坂を上り続けると、出て来る道路の分岐点に、月読宮が鎮座しています。

皇大神宮別宮・月読宮を象徴する新月

ここから、だんだんとスピリチュアルな話が入って参りますが、内宮の別宮である月読宮は、外宮の別宮の月夜見さんとは、エネルギー的に反対のお宮だなあというのが私の印象でした。

外宮の月夜見さんが満月の神様だとすれば、内宮の月読さんは新月の神様とでも表現するべきでしょうか。

お宮の造りだけでなく、エネルギー的にも陰と陽の対をなす場所だと思います。

土地に流れている気から説明しますと、月夜見さんは全体に黄金色のにじむ華やかな気が流れていたのに対して、月読さんは白銀色の穏やかな気に包まれていました。

月読さんのエネルギーの見た目は、少し霧に似ているかもしれません。

以前、守護霊に関する記事に、人間の守護霊も金色系と銀色系の異なる輝きを持っていて、それが満月と新月の違いのように私には見える、と書きました。

月夜見宮と月読宮は神社でありながら、人間の守護霊と同様に異なる2つの輝き方に分かれていると私は感じます。

それから、これは個人と神社の相性の話でしょうけれど、私の場合は月夜見さんよりも、月読さんの方が精神的に落ち着きます。

心を鎮静化する静寂が宿るのは、月読尊という神様が、万物の眠る夜の時間帯を支配する神様だからなのかもしれませんね。

あまり人間には出くわさない場所ですが、お宮のまわりのお堀を見ると、必ずお目にかかる1羽のシラサギの姿が。

門番のようなこの鳥にご挨拶してから中に入るのを、私はいつも楽しみにしています。

 

月読宮のちょっとスピリチュアルな話

伊勢の内宮によく似たご神気を持つ、月読宮。

その鏡の反射光のような淡い銀色のオーラの中を進むと、しめやかな雰囲気の白木造りのお宮が並ぶ境内にでます。

ここにはイザナギ尊、イザナミ尊、月読荒魂、月読尊と4柱の神様が祀られています。

この中で、確か右から2番名の月読尊のお社だったと思うのですが、お参りすると、いつも巫女さんらしき綺麗な女性が見えるお社があるんです。

ふつうの巫女さんにしては服装が豪華で、白金の冠みたいな髪飾りと、青々とした榊の小枝を衣にさしていて、ニッコリ満面の笑みを浮かべているので、ついついお宮の前で立ち止まってしまいます。

でも、古事記だと月読尊は男性の神様なんですよね。

なので、この方は神様ご本人ではなくて、ここにお仕えしている方なのかもしれません。

月夜見宮の人目をひくような派手さとは違うんですが、こちらはこちらで、格式の高さを感じさせる、美しいお宮です。

 

パワースポットとしての月読宮

月読宮を訪れて分かったことは、新月の神様としての月読尊のパワー。

でも、もともとご神名としての月読尊は、この内宮別宮の表記と同じ、月を読む神様と書くのですから、本来のお姿はこちらの方なのかもしれませんね。

姿を隠した(秘めた)月の神様は、古代人からすると死と再生の象徴だったのかもしれません。

見えなくなった月を偲び、月の復活を心待ちにしながら人々が祈るための場所なのだと思います。

月の神様が生き返って、また出て来てくれる日を予想する道具が暦で、暦からは占いが生まれました。

時を読むことは未来を読むことですから、月読宮は死後や未来の見えない世界を守護するお宮なのだと思います。

 

月読宮と相性の良い人は?

 

このように神様の性質を観察して参りますと、月読宮は占い師さんや霊能者の方と相性がいい場所ではないかと思います。

月のサイクルをつかさどる場所でもあるので、エステティシャン、美容師、助産師など、女性相手(特に健康に関すること)のお仕事に従事している方も応援してもらえそうですね。

そして、大変アヤシイ話で恐縮なのですが、見えない世界の神様なので、サイキックな能力ももたらしてくださると思います。例えば予言、予知、宣託、呪術など。

一般の目に見えないもの、あるいは見られてはいけないとされる世界と技術に通じた神様なのかな、と私は思いました。

月の「蘇り」を象徴する場所なので、黄泉の国、つまりは死者や霊にかんする内容も、大変お得意な神様ではないでしょうか。

日本神話にあまり登場しない理由も、もしかすると人目に映るべきではない神様だからなのかなあ、などと私は勘ぐってしまいたくなるのですけれど。

不思議でスピリチュアルな力を感じる月読宮は、こういうブログを書いている私にとっても、とっても落ち着くよい神社でございました。

 

東京でも会える!月読尊

さて、ここまでは三重県・伊勢神宮の別宮である月読宮について、お話をさしあげました。しかしながら、実は三重県まで行かなくても、月読尊のお参りできる神社が、東京にもあることご存じでしょうか?

その神社とは、東京都杉並区の阿佐ヶ谷神明宮さま。

【参考記事】東京の伊勢神宮・阿佐ヶ谷神明宮

 

阿佐ヶ谷神明宮さまでは、伊勢神宮の宮川からもたらされた神石をご神体としているほか、伊勢からいただいた白木の鳥居があることでも知られています。

都内では有数の、伊勢ゆかりの聖地なんですね。

阿佐ヶ谷神明宮さまでは、玉垣内に3つのお社が鎮座していて、3柱の神様を祀っています。中央の主祭神は、もちろん天照大神さま。しかし、その向かって左には素戔嗚尊、右には月読尊も祀られているのです。

伊勢は好きだし、月読宮は気になるけれど、すぐに三重県までは行けない・・・という方は一度、阿佐ヶ谷神明宮さまへお参りされみてはいかがでしょうか。

阿佐ヶ谷神明宮さま

 

伊勢125社をもっと知りたい方へ

伊勢神宮について、もっと知りたい方は、市販のガイドブックも参考に。

 

伊勢を構成する全125社めぐりをする方もおられるそう。伊勢が大好き!という方ならば、月読宮に限定せず、125社全体について知っておいても損はないかと思いますよ。

 

それでは本日も最後までお付き合いいただいた皆様、ありがとうございました!

 

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