X

出雲大社・周辺のお散歩ガイド

出雲大社・周辺のお散歩ガイド

皆様、こんばんは。今回は先日に紹介さしあげた出雲大社の補足となる記事です。前回の記事からご覧になられる方は下記からどうぞ。

 過去記事:【出雲大社】日本を代表する縁結びの神様

出雲大社のあるエリアは見どころが非常に多く、ご神域の外のお勧めスポットも紹介させていただきますよ。

出雲めぐりを予定している皆さま、よろしくお付き合いくださいませ。

 

▼目次


(初稿:2018年3月17日、最終更新:2020年1月26日)

 

稲佐の浜

稲佐の浜、という名前だけではピンとこない方もおられるでしょうか。こちらは、出雲の神在月において八百万の神様の玄関口となる、大変に重要な場所

出雲大社で会議を行うため全国からやってくる神様たちは、まずこの稲佐の浜に降りて、浜辺から続く神路をたどって出雲の地に入るといわれているそうですよ。

古事記では、天照大神の使者として上陸した建御雷神(タケミカヅチ)が、大国主命に国譲りを迫った場所として登場します。日本神話を考えるうえでも重要な土地といえるでしょう。

稲佐の浜でお砂をいただき、素鵞社の下の木箱に納めてから、代わりに清砂を持ち帰る風習もあるそうで、庭にまくと厄除けになるといわれているそうです。

 

出雲大社教本院・北島国造館

出雲大社より向かって右の横道を入ると、北島国造館という出雲教の本院があります。

出雲教というのは、現在の神社本庁が発足するより前、政府が正当性を認めたいくつかの神道の宗派のひとつで、言うなれば出雲大社流の神道を伝道する組織のようなものです。

ご信徒さんのための結婚式場などがある場所なのですが、大変に景色が美しく、私としてはお勧めしたいと感じました。太陽の高さと向きが合えば、写真のとおり滝にかかる虹も見ることができます。

出雲大社のご本殿と比べても、更にリラックスできる癒しの地。

 

古代出雲歴史博物館

考古学や神話の世界に興味のある方に、是非お勧めしたいのが古代出雲歴史博物館です。

勢溜と呼ばれる2の鳥居にむかって右、みせん広場の方へ入ったところにあります。博物館のある土地のあたりにも、大社関連の古代遺跡があったとうかがいました。

こちらにはテレビ番組などで紹介される、古代の出雲大社の予想復元模型などが収蔵されているので、古代出雲に興味のある方にお勧めのスポットです。

出雲地域から出土した銅鐸、剣などの展示はもちろん、出雲国風土記を紹介する動画の公開サービスなどもあり、歴史や神話のイロハに手軽に触れることができました。

もうひとつ、古代史好きに嬉しいのは、様々な文献も販売されていること。郷土史関係の調査報告、風土記の研究書のような専門的な書籍のほかにも、漫画家・水木しげる先生の手がけた出雲の古代史を題材とした作品なども置かれていましたよ。

 

出雲・真名井の清水

真名井といえば、一般的には古事記ゆかりのものとして知られていますね。天照大神と素戔嗚命が、誓約(うけい)をするときに使った湧き水を指し、各地に伝承が残っているようです。

出雲にも、「真名井」の名前で知られる湧き水があることは、あまり知られていません。

出雲大社の4の鳥居の向かって右、社家通りを進んだ先に、真名井遺跡という史跡が残っており、ここに出雲の真名井と呼ばれる湧き水が流れています。

こちらは古事記の真名井とは違うのですけれども、出雲版の新嘗祭などに利用されてきた神聖な湧き水。島根の名水100選にも選ばれているそうで、水辺へ降りてお水を汲めるようになっていました。

なお「真名井」といっても小川に近く、社殿などは存在しないため、観光向きとはいえない場所かもしれません。出雲の神様を崇敬する方に訪れていただきたい場所であると思いました。

 

出雲大社周辺ランチとお土産

◆観光センターいずも

観光センターいずもは、出雲産の食品やお土産ものなどを販売する施設。出雲大社から稲佐の浜側、出雲大社駐車場となりのバスターミナルに出ると、すぐ近くに建物が見えます。

出雲のお土産を探している人には、実はここも効率よくお目当ての品物を探せるスポット。

島根県のアンテナショップのようでもあり、ぜんざい・麦茶・緑茶・菓子類など、出雲の定番のお土産はひととおり揃っていました。

他にも、地元の歴史研究会が編纂したという、ちょっとディープな出雲の神社ガイドなどもあったので、出雲神話にこだわりたい方にも面白いと思われます。

余談ですが、前の記事で紹介した縁結びパーフェクトチケットを持っている場合、会計時に提示すると割引になる特典もありました(2018年時点)。

 

◆日本ぜんざい学会壱号店

出雲大社の参道である神門通りには、たくさんのお店が軒を連ねています。なかでもガイドブックの常連になっているのが、日本ぜんざい学会壱号店さん。名前のとおり、ぜんざいを中心とした甘味処です。

なぜ、ぜんざい?と思われたかもしれませんが、これは出雲がぜんざい発祥の地という伝承があるからだそうです。

出雲で一番有名な行事、「神在祭」。この締めくくりを「神送り」の日と呼び、小豆の雑煮をいただく風習があったといわれます。

神在祭ゆかりの食べ物であることから、小豆雑煮のことを「神在餅(じんざいもち)」と呼びました。これがなまって、「ぜんざい」という現在も定番の甘味になった、といわれておりますよ。

 

◆その他のおすすめ情報

甘味よりもランチを・・・という場合、出雲の名産品は「出雲そば」割子そばといって、3段の丸型のお重に盛られているのが特徴です。

これは、出雲大社というよりも松江と関係のある名物で、松江藩が営まれていた頃、藩主のこだわりで蕎麦食が普及したことが名産品となった直接のきっかけのようです。なんと、野外にまでおそばを持ち出していたらしく、気の利いたお弁当メニューごとして割子そばが考案されたと聞きました。

出雲そばの人気店は、「きづき」さん、「かねや」さんなど。

他にも、旅館のオーナーから聞いた話では「俵まんぢう」というクリーム入りのお菓子も人気があるそうですよ。参道で、隠れた名品を探して歩くのも楽しいかもしれませんね。

 

 

以上、出雲めぐりの参考情報でした。本日も最後までお付き合いいただいた皆様、ありがとうございました。

タグ: 出雲