京都のパワーオフ系スポット3選

皆様、こんばんは。今回は、ちょっと変わったパワースポットの紹介をしたく存じます。

色々な個性のあるパワースポットの中でも、浄化や厄落としに向いていそうな場所を、私は独自にパワーオフ系スポットと捉えています。

パワーオフ系スポットとは何か、具体的にはどんな場所なのか、ひとつずつ紹介して参りますよ。

よろしくお付き合いくださいませ。

 

▼目次

 

(初稿:2019年10月14日)

 

パワースポットの色々な役割

通常、パワースポットに行けば運が良くなる、と考えられていますよね。

また、そこが神社仏閣であれば、願い事を叶えてもらうために訪れる方も多いでしょう。

でも、一言にパワースポットといっても、色々な個性があるからではないか、というのが私の印象です。

実際、パワースポットという言葉の意味を改めて考えてみますと、力のある土地という意味になりますよね。

特殊なエネルギーのある土地=パワースポットだとすれば、その効果は運勢をアップさせるだけではありません。

中には、淀んだエネルギーを捨て去り、浄化する働きのある、排水口のような場所もあり、一概に力を与えるだけの場所とは言えないからです。

 

パワーオフ系スポットの特徴

神社仏閣やスピリチュアルな話が好きな方の中には、パワースポットに行ってはいけない、あるいは行く必要がない、という噂を聞いたことのある方もおられるのではないでしょか。

前回の記事でも少し触れましたが、他にもパワースポットを避けるべき理由があるとすれば、考えられるのはそこにあるのが、パワーオフ系スポットだからではないか、と思います。

パワーオフ系スポットとは、何かを流し去るのに向いている土地、ということ。

前回に紹介したような通常のパワースポットが、心身の充電(パワーアップ)を促すとすれば、パワーオフ系スポットは、人間の要らないものを引き取って来る場所なのです。

神社仏閣なら、縁切りや厄落としなど、陰のお願いを叶えてくれる場所になっているはずです。

だからなのか、「縁切りの場所には、他の人が落としていったものが落ちているから、近寄らないことにしている」などという方も。

神社仏閣を含め、パワースポットに行く必要がないという説が生まれる背景には、こうした考え方が基にあるようです。

なお、普通のパワースポットは熱気に近いエネルギーを放っていますが、パワーオフ系スポットの場合は、ひんやりと冷たい空気を感じます。

 

パワースオフ系スポットとあの世

 

もちろん、パワーオフ系スポットでも、落としたものがそのまま溜まる一方ではありません。多くの場合は神社仏閣が置かれていたり、水の流れがあったりして、浄化の仕組みが整っているからです。

大祓詞などを見ると分かりますが、日本式の浄化とは、要らないものをあの世に流し、捨てることにありました。

罪や穢れは、いわば陰に偏ったエネルギー。

それを神様の力を借りて「根の国底の国」、つまりあの世へと送り出すことが、祓い清めの仕組みとされて来ましたね。

実際、パワーオフ系スポットは祓い清めの地となっているばかりでなく、死者との送別にもゆかりの深い地がたくさんあります。

ひんやりと冷たいパワーオフ系スポットのエネルギーは、時に霊の通り道とも一緒になっていることがあるからです。

言い換えれば、パワーオフ系スポットは、あの世とこの世の交差点なのかもしれません。

パワーオフ系スポットに行くのであれば、気持ちを切り替えたい時、人生の仕切り直しをしたい時などを選ぶと良いのではないでしょうか。

 

京都のパワーオフ系スポットTOP3

今回は、私が京都を歩き回る中で見つけた、パワーオフ系スポット上位3つを紹介致します。

いずれも、あの世とこの世の交差点といわれたら、納得できそうな場所が揃っていると思われますよ。

 

第3位 一条戻り橋

二条城の北、御所の鬼門にあたる位置にあったという、一条戻り橋。この地には昔から、死者が生き返った伝説や、物の怪が跋扈していたという伝説がありました。

現在の一条戻り橋は整備され、コンクリート製の近代的な姿に変貌しており、昼間に訪れても何の変哲もない場所のように思えます。

にも関わらず、私がここを取り上げたのは、実際に珍しい経験をしたからです。

まず、日中に通りかかるときは普通なのですが、夕方に訪れると、ガラリと表情が変わる。

例えば私の場合、現在の一条戻り橋~水路の間くらいの高さ、つまり何もない空間から、大勢のしゃべるようなザワザワとした声を聞いたことがあります。

突然、橋の下に見えない体育館が出現したような感じ、といえば良いでしょうか。

別の日には、鬼の目のような、赤い光の玉を見かけたこともありました。大きさはピンポン玉くらいで、動くこともなく、ただそこに浮いていましたが、正体は分かりませんでした。

千年前の一条戻り橋では、平安京のゴーストバスターとして知られた武人・渡辺綱が鬼に遭遇したといいます。

もしかすると、本当に物の怪の潜む、あの世とこの世の交差点なのかも・・・と、私には感じられる場所です。

 

第2位 安井金毘羅宮

安井金毘羅さんといえば、言わずと知れた縁切りの神様。私の印象では、ここは京都市内でも随一の個性的な条件にある土地です。

霊道なのか、冷たいエネルギーの流れが、非常に太い川となって境内を貫いています。これが、京都のエネルギー的な排水路になっているようでした。

近くの六道珍皇寺さんはもちろん、向かいの区役所も突き抜ける、巨大な浄化システムになっている様子。

こうした場所は、神社仏閣にするならともかく、日常生活をするには、あまりにも「あの世」に近いかもしれません。霊道の先はどうなっているのかと思わず考えてしまいました。

でも、この排水路があるからこそ、安井金毘羅宮さんに参拝することで、不要なものを引き取っていいただけるのでしょう。

安井金毘羅宮さんに限らず、この周辺には京都市中の浄化スポットが集まっているのも特徴であるように思います。

六道珍皇寺さん、六波羅蜜寺さんなども、同様に浄化スポットとしての役目があるようでした。

京都が地元の方はお気づきのように、ここにあがった寺社さんはいずれも、葬送と縁の深い場所ばかり。お盆の時期、現世に戻ってくるご先祖さまを迎えに行く、「迎え鐘」があるのもこの地域ですね。

スピリチュアルな視点でもても、故人にお別れを告げるため、またとない好条件の土地なのです。

もしかすると、京都のお盆がこの地で営まれるようになったのは、偶然ではないのかもしれません。

 

第1位 比叡山延暦寺

あの世とこの世の交差点といわれれば、おそらく誰もが納得するでしょう。私の選ぶ最強のパワーオフ系スポットは、比叡山延暦寺です。

地理的には滋賀県に入って来ますので、京都市内のパワースポットではありませんが、京都駅から直通のバスが出ていたり、地下鉄やケーブルから乗り継いだりできるので、京都旅行の途中に訪れる方も多い場所ですね。

比叡山延暦寺では、今も仏教の中心地として、日々のご法要や他では行われない本格的なご祈祷が営まれていますから、浄化のための人工的な働きかけが積極的にされている土地といえます。

これに加えて、延暦寺の境内を歩いていると、あちらこちらに安井金毘羅宮さんのような、冷たいエネルギーの川が流れているのが分かりました。

特に東塔エリアの大階段のあたりが強く、やはり延暦寺の全体が幽玄の世界にある、特別な場所なのでしょう。

信仰の地としても、エネルギー的な条件でも、第一級の聖地であることは間違いありません。何かを捨て去りたいとき、ぴったりのパワーオフ系スポットですね。

 

広い境内を歩くうちに、俗世の垢から、煩悩、執着、過去のできごと・・・あらゆるものを自然に手放せるのではないかと思います。

更に、人間社会の垢じみた雰囲気が苦手な方には、元三大師堂のある横川エリアもお勧めです。

魔除けの力で有名な元三大師さまのお堂らしく、エネルギー的な清浄さは格別で、滅菌ルームのような快適さを感じられるはずです。

 

パワーオフ系スポットの元祖は鬼門?

ここまで見てきましたように、パワーオフ系スポットというのは、死者の送り出しと切っても切れない関係にあるようです。

あの世とこの世の交差点に、死者の魂や苦悩を引き取ってもらおうと、昔の人は考えたのかもしれません。

面白いことに、第2位の安井金毘羅宮さんをのぞくと、一条戻り橋も比叡山延暦寺も、御所や都の鬼門守護に関係のある場所です。

風水において鬼門があるという北東の方位に、神社仏閣を置くことで、鬼門から魔が侵入してくるのを防ごうとしたともいわれますね。

「鬼門」という考え方の生まれた中国の思想をたどると、鬼門はもともと、死者の魂が出入りする門と考えられていた、とのこと。

その昔の中国では、鬼門の方位の海上に島があり、そこに生えた桃の木の先に、亡者が冥府へ渡るための門がある、と考えていたそうです。

※鬼門についての説明は、以前にも紹介した下記の書籍を参考にしました。

 

考えてみますと、あの世とこの世の交差点ともいうべきパワーオフ系スポットが、鬼門守護のポイントに選ばれたのも、当然のことだったのかもしれません。

考えてみれば「鬼」の字も、古くは死者の霊をあらわすものだったとのこと。

見鬼といえば霊感(霊を見る能力)で、鬼道といえば死者とのコミュニケーションを含む、巫女的な能力を指したといわれます。

現代の風水でも、鬼門は清潔にするべしといわれますが、もしかすると鬼門という方位そのものが、住居の浄化や魔除けの要になるのかもしれませんね。

 

京都以外のパワーオフ系スポット

全国規模で見た場合、個人的なナンバーワンは恐山でした。

比叡山延暦寺にも劣らず、魂のガス抜きをしてくれる不思議な聖地で、東京や京都より観光客も少ないため、落ち着いた雰囲気。

境内には心身を清めるため、天然温泉の湯屋があるのも、パワーオフ系としての魅力ではないでしょうか。

何かを手放し、分かれて、癒される。そんな脱力系の個性に溢れた霊場が恐山である、と私は考えておりますよ。

都内でしたら、東京大神宮、新宿公園や上野公園も、パワーオフ系スポットとしての力を期待できそうでした。何かを手放したい時、水に寄せて、浄化を祈ってみてはいかがでしょう。

 

以上、ちょっと変わったパワースポットのお話でした。

本日も最後までお付き合いただいた皆さま、ありがとうございました!

1件のコメント

  1. がみおです。こんにちは。京都パワーオフスポットの記事、非常に興味深かったです。この3連休前に関西出張があり、そのまま、3連休、寺社仏閣巡りをしてきました。比叡山にも、行きましたよ。延暦寺会館に、泊まってみました。新田さんの記事のとおり、今回は、自分の我を抑え、人の為に、生きたいとの思いからの参詣でしたので、ぴったりでびっくりしています。私は、見える人では、ないんですけど、比叡山は、焼き討ちにあった霊が出るかもしれないと思い、ベッドにお不動様のお守りを置いて寝ました。(笑) 参詣後は、何か重しが、とれた感じがしています。また、記事の更新楽しみにしています。

    がみお
    1. こんばんは~。お元気でしたか?
      比叡山にお参りされていたのですね。延暦寺会館には泊まったことがないので、うらやましいです。
      確かに、ちょっと緊張しそうな場所ではありますね。
      昔、道路工事のときに焼き討ちの死者の遺骸が出てきた、とどこかで聞いた覚えはあります。が、やはりそこは延暦寺なので、阿闍梨さんたちでご供養されたとか。
      厳しいけれど、一生懸命な人は歓迎してくれる霊場という感じがして、私は回数を重ねるほど好きになりました。
      コメントありがとうございました!

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