本当は怖いパワースポット?京都・八坂神社

皆さま、こんばんは。本日も遊びに来てくださって、大変うれしく存じます。

さて今日は京都の有名パワースポット、八坂神社について、お話しさせていただきたいと思います。

八坂神社は日本の三大祭り・祇園祭でも有名な定番の観光スポット。

営業時間やアクセスなどの基本的な情報から、祀られている神様、観光の見どころ、蘇民将来守というお守りを生んだ神話などを紹介して参りますね。

よろしくお付き合いくださいませ。

 

祇園・八坂神社

 

▼目次

(最終更新:2019年1月25日)


八坂神社の基本情報

  • 祈祷やご朱印の受付時間:9時~16時
  • 参拝のみの時間:24時間可能
  • 拝観料:参拝無料
  • 御朱印の初穂料:手書き500円、書置き300円
  • アクセス:京都市バス「祇園」下車すぐ。京阪「祇園四条駅」徒歩5分。

※夕方になると祇園方面行のバスは大変混雑します。定員オーバーで乗車できない場合もございますので、夜間の行事参加などは電車の利用をお勧めします。

 

八坂神社の神様

八坂神社の歴史を簡単におさらいしますと、656年に高麗からやってきた伊利之(いりし)という人が、新羅国の牛頭山に座した素戔嗚尊(すさのおのみこと)を、この辺りにお祀りしたことが、この神社の起源ということです。

古事記に出てくる素戔嗚尊は、天照大御神の弟君。

神代記の主役みたいな存在ですから、悪行も語られている割には人気のある神さまです。

しかしながら、公式サイトで紹介されている新羅の牛頭山の素戔嗚尊とは、古事記で語られている素戔嗚尊のことではなく、日本神話と習合された異国の神さまを指していると思われます。

具体的には、蘇民将来(そみんしょうらい)という人物の伝承に登場する、武塔神(むとうしん)という神さまです。

牛頭天皇、薬師如来と同一視される方なのですが、ちょっと耳慣れない名前かもしれませんね。

この神さまの別名になっている牛頭天皇は、一説では西洋のケンタウロスのごとく、肉体の一部が牛、一部が人間という姿をしているとされます。

北野天満宮にも牛がいること、丑寅の方位が畏れられた歴史があることから、私も牛頭天皇に興味をもっているのですが、これらの関連性や正体について明確な答えはまだ見たことがありません。

更に、以前の記事にも書きましたが、斉藤一人さんの前世が見えた時(過去記事)、牛頭さま、という言葉が出てきたんですよ。

がんばって調べたのですが、そもそも資料自体が乏しいということが分かっただけで、神さまの実態は突き止められませんでした。

古神道の研究家の中には、素戔嗚尊は朝鮮半島の神さま(=海の向こうを治める神さま)と考える先生もいらっしゃるのだとか。

それでも、学術的には起源が確認できていないそう。

なぜこの神さまが怖いかというと、蘇民将来の伝承というのが、次のような内容だからです。

 

蘇民将来の伝説

人間に姿をかえた武塔神(牛頭天皇)は、一夜の宿を求めて、とある村を訪ねた。

最初に訪れた一家は、客人の正体が神だとは思わなかったため、武塔神を邪見に扱ったうえ、宿も与えず追い出した。

次に、武塔神は蘇民将来という人間の家を訪れた。

蘇民将来の一家は、貧しいにも関わらず、礼節を尽くして神をもてなした。

すると、神は自分をもてなしてくれた蘇民将来とその一族の腰に、茅(かや)で作った輪っかの飾りを付けておくように言った。
後日、村に戻ってきた神は、自分に無礼を働いた一族を、彼らの住んでいた街ごと皆殺しにしてしまった。

神さまの助言にしたがって腰に茅の輪を付けていた、蘇民将来の一族は、この目印のおかげで命拾いした――。

ごく簡単にいうと、こういう伝承があるんですね。

この武塔神という神さま、自分から「我は素戔嗚尊なり」と名乗ったといいます。そこから素戔嗚尊と同一の神さまと考えられているそうですが、後から付け加えられた話なのか、事実なのかは分かりません。

なお、今でも、一部の地域にはこの神話を模した風習があるそうですよ。

例えば、ボロボロの身なりをした旅人に扮した男性が、各家庭を訪問し神さまの代わりにおもてなしをしてもらうことで、厄祓いする儀式というのが残っているそうです。

そして、素戔嗚尊に命を救われた蘇民将来の家族が付けていたという目印。
実は、サイズを大きくしたこの目印と同じものが、現代の神社にも置かれているんですよ。

毎年6月末に各地の神社で行われる「夏越しの祓え」、このお祓いに使用する「茅の輪」がそれで、小さいものをお守りとして授与している神社もあります。

こういう伝承がベースにあるから、昔から祇園祭は疫病を鎮めるためのお祭りなんでしょうね。

神さまの怒りを鎮め、病と厄を祓ってくれる土地というのが、八坂神社という場所のもともとの姿だったのではないでしょうか。

実際、八坂神社に置かれているお守りなどを見てみますと、蘇民将来子孫也と書いてあるのが分かります。

このお守りを持っていることで、自分は蘇民将来の血縁者ですよ、と神さまに示して命を助けて頂こうというのが、こうしたお守りの原点なのでしょうね。

 

京都の三大祭・祇園祭

京都でお祭りといえば、八坂神社の祇園祭。

日本三大祭のひとつでもある祇園祭は、7月の間中ほとんど通しで行われるお祭りですので、この時期に旅行の予定がある方は、是非一度、見学をしてみてはいかがでしょうか。

事前に申し込みをすれば、有料になりますが観覧席を確保することもできます。

祇園祭の見どころともいえる山鉾巡行は、7月17日に四条烏丸~河原町通~御池通をめぐるもので、時間は9時~13時となっているそうです。

7月17日を過ぎても、7月24日の後祭にも山鉾と花傘の巡行が朝9時半~お昼頃まであるそうですから、夏休みが始まってからでも楽しむチャンスはありそうです。

・山鉾の巡行コース:烏丸御池~河原町通~四条通
・花傘巡行のコース:八坂神社~寺町通~河原町通~八坂神社

(以上、2018年版の京ごよみを参照)

参考:

私が愛用している、京都の一年間の祭事情報が網羅された手帳です。
祇園祭の詳しい日程も紹介。
色や絵柄にバリエーションあり、アマゾンから1296円で購入可能。京都好きなら是非。

 

祇園祭と八坂神社御旅所の七度参り

普段はひっそりとしている四条河原町の八坂神社の御旅所も、この期間だけは神様がお越しになるそうですから、ご縁がありましたら是非一度、参拝してみてはいかがでしょうか。

京都の風物詩のように語られることもある七度参りは、祇園祭の期間、神様のきているこの御旅所に詣でることを指すそうです。

七度参りの作法は諸説あり、七日かけて一晩に一回ずつ詣でるとしたり、一晩の間に7回往復するとしたり、曖昧なところがあるようですが最近は7日間に一回ずつと紹介されていることが多いです。

両方の説で共通しているのは、お参りの時間は深夜にして、無言でなければいけないという点です。

今の時期(7月)ですと、京都駅の観光案内所や駅2階のフリースペースでも、祇園祭の展示などが行われておりますので、興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。

それにしても、どんなに手ごわい神さまでも怨霊であっても、最後は祀り上げてパワースポットを創り出してしまう日本人って、なかなか逞しいですよねえ。

 

おまけ

これから京都旅行を計画している方へ。最後に、旅費がお得になる予約サイトを紹介させていただきます。

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それでは、本日も最後までお付き合いいただいた皆さま、ありがとうございました!

 

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