神社仏閣の写真撮影どこまで大丈夫?

皆さま、こんばんは。

今日は観光地、特にお寺や神社における写真撮影のマナーについて、私の経験からお話ししたいと思います。

▼目次

(初稿:2017年10月23日、最終更新:2019年6月30日)


神社仏閣の写真撮影は事前確認を

京都にしばらく滞在してみて感じたことが、観光客としてお邪魔する人間がマナーを心得ることの大切さ。

バス停で並ぶ、お座敷には裸足で上がらない、不用意に建物や展示物に触れない、などの基本的なことですね。

色々な場所を回っているうちに、気を付ければよいポイントが見えてくるものだと思いますが、共通ルールがある訳ではないので、私もいまだに迷うこともあります。

中でも難しいな、と感じたのは写真撮影のタイミングでした。

私自身、インスタグラムのアカウントで、寺社巡りの写真を公開していることもあり、できるだけ綺麗な写真を撮りたいな、という気持ちはあるんですよ。

でも、神社仏閣って全てを撮影してよいわけではありませんよね。

主要な観光地であれば、観光客向けの細かい表示がされているので、どこは撮影禁止なのか分かりやすいのですが、すこし郊外に行くと禁止事項が書き出されていないことも、しばしば。

また、そういう場所ほど寺社の規模が小さいので、拝観コースに人員を配置しきれるほど人手もない。

分からないな、と思っても質問できる人が見当たらない、という状況になってしまうことがありました。

そんな訳で有料拝観できる場所であれば、私の場合、受付であらかじめ確認するようにしています。

 


神社仏閣の写真撮影マナーの傾向

しかし問題は、特に有料拝観の受付も必要ない、「境内自由」というタイプの場所です。

拝観自由なので当然、外に出ている事務員さんたちの姿はなく、受付もないので誰とも話さないまま拝観が完了する、という場所も割と多くあるんですよ。

私も最初のころ、こういう寺社への参拝は、しばしば戸惑うことがありました。

こういう場所での撮影はどう考えたらいいのでしょうか。

いろいろな寺社を巡るうちに、私なり拾い出した撮影可能、不可能の目安について、今日は共有したいと思います。

京都の場合ほとんどの神社・お寺が、これと近い基準で撮影可能と不可能の線引きをしていました。

一般的に撮影不可能なもの

  1. 仏像・ご神体(信仰の対象として祈りを捧げるもの)
  2. 本堂・社殿の内側
  3. 美術品(絵画、彫刻、調度品など。特にフラッシュで傷むもの)
  4. 生き物(ご神馬など)
  5. 個人を特定できる画像(顔写真、絵馬などに記載された個人情報など)

一方、ほとんどの場所で撮影可能とされていたのは、次のようなものがありました。

 

撮影OKが多数派のもの

  1. 庭園(拝観の受付窓口より手前まで。)
  2. 建物の外観
  3. 鳥居、門

もちろん、施設の方に直接確認することが前提ですが、庭園などは受付の通過後もOKしてくださる場所が多く、きれいな写真をたくさん撮らせていただき、よい思い出になりました。

変わったところでは、浄土宗のお寺(東本願寺・西本願寺など)は比較的、制限が少なかったように思います。

万人に開かれた場所として、境内を解放してくださっているせいかもしれません。

 


撮影禁止が多い仏像

また、私の場合は考えた末、仏像はなるべく撮影しないことにしました。

たまに禁止されていない場所もあるのですが、ほとんどの寺院では仏さまは拝むものであって尊重されるべき、として失礼な行為は禁止しています。

たくさんの場所を回るうちに仏像は撮影禁止という作法に慣れてしまい、なんとなく居心地が悪くなったので、仏像の撮影は控える、という方針にしました。

なお当然ではありますが、僧侶さん、神主さん、参拝者の方々のお顔は肖像権の問題もありますので、あまりハッキリとお顔の分かる写真は手元に置くだけにとどめ、ネット上に公開しない方が良いです。

私もお祭りの写真を撮る時、人が多いのでよく難儀しますが、インスタグラムにあげる場合などは加工ツールを上手に使い、個人を特定できない状態にしてからの投稿をお勧めします。

 


神社仏閣の商用撮影は原則禁止

更に、これは一部の方に関わる注意事項ですが、寺社仏閣の写真の著作権は大変デリケートなので、ここまでに挙げた事例は、商用利用には当てはまりません。

撮影がOKであることと、商用素材として使用して良いことは別問題ですから、混同しないようにしましょう。

私自身、寺社ブログを始めるにあたり、寺社の写真撮影に関する著作権を確認したところ、次の2つの点で商用利用は難しいとの情報を得ました。

  1. 建物の外観にも肖像権がある
  2. 境内を含め寺社の所有する敷地内で撮影した写真はすべて、寺社側が利用禁止する権利を持っている

この基準に従いますと、自費出版の本などであっても、販売行為の対象となる物品等への使用はすべて禁止と考えて良いと思います。

サイト使用については2018年8月現在の法律ですと、アフィリエイトを行うサイトを商用と判断する明確な規定がないため、限りないグレーゾーンの問題となっていることは覚えておいてよいでしょう。

神社、お寺、観光地の建物の画像を使用しているサイトは、当ブログを含めてたくさんありますが、法律が整備されアフィリエイトを掲載しているサイト=商用サイトと見なされるようになれば、これらの画像は自分で撮影した物であっても使用できなくなる可能性があります。

また、場所によっては商用とはみなせない個人ブログの範囲でも、掲載許可が必要な寺社もあるとのこと。

近年のご朱印ブームやスマホ撮影の増加による影響で、後日に撮影禁止へとルールが厳格化される場合もありますから、確認を怠らず、誤って違反と見なされる画像を使用してしまった場合に備えて、問い合わせフォームなどを設置しておく必要があるでしょう。

(当ブログも個々に確認は心がけておりますが、万が一、見落としがございましたら問い合わせフォームよりご教示くださいませ。)

 


神社仏閣に禁止事項が多い理由

なぜこんな記事を書いているかというと、平等院鳳凰堂などに行くと感じるのですが、文化財の保護と維持って本当に大変そうなんですよ。

神社やお寺というのは、私たち日本人にとって大変身近な存在ですので忘れられがちですけれども、歴史があるということは、建物等が国や県の指定した文化財になっていることも多いんですよね。

例えば平等院鳳凰堂の場合、仏像にかぎらず建物がまるごと国宝なのですが、その内部に観光客が入るので柱や壁に荷物が接触するのもダメ、ということになっていました。

柱や壁の塗料がはがれるだけでも、1000年前の建築物にとっては大ダメージになるので、本来であれば人の立ち入りは禁止した方が、安全に文化財を保護できるのは間違いありません。

それでも観光客を受け入れているのは、貴重な文化財を見てもらおうという、おもてなしの気持ちもあるとは思います。

ですが、もうひとつ大きな理由があって、それは文化財の維持管理にかかる莫大な費用をどこからか捻出しなければいけない、という経済的な背景のようなんですね。

寺社など行くと、例えば柱の一本をとってみても、樹齢○○年という大木を使用していますよね。

けれど、こういう大きな木も、自然の減少している現代では入手が難しくなっています。

斎宮行列で有名な嵐山の野々宮神社も、トレードマークの黒い鳥居に適切な材木が見つからず、しばらく鳥居の建て替えができなかったことが、案内の看板に記されていました。

材料が手に入りにくくなれば、当然のこと、その価格も上昇します。

そういう材料を山ほど集めなければ、寺社の建築は維持できないのですから、国宝級の文化財の修復ともなれば、費用は莫大な金額になるでしょう。

建材の不足はどうしようもないので、それならせめて今の建物を大切にしていき、少しでも長く寺社が本来の形を保てるようにする。

そのために、文化財を傷つけないよう丁寧に扱うのが、現代人にできるせめてもの心遣いなのかな、と感じています。

過剰にかしこまる必要もありませんが、せっかくなら神社やお寺にとっても、実りある方法で参拝ができたらいいですね。

 

それでは、本日も最後までお付き合いただき、ありがとうございました!

広告:


コメントを残す