稲荷神社へ行ってはいけない?!噂の真相

皆様、こんばんは。

京都ツアーの準備をしていたら、平安時代どころか縄文・弥生時代まで行ってしまい、色々な更新が止まってしまいました。お許しください。

でも、お陰さまで京都は伊勢で出雲で大和だ!という結論にたどり着きましたので、参加の皆様はお楽しみに。

 

▼目次

 

さて本日は、以前に読者様からいただいたお声を参考に、神様に対するありがちな疑問について、私なりにお答えいたします。

その疑問というのは、「稲荷神社やダキニ天さまが怖いといわれるのはなぜ?」ということ。あるいは、お稲荷さんが難しいといわれる理由について、です。

私自身、豊川稲荷さまの参拝ツアーを企画させていただいていることもあり、歴史にまつわる話と、個人的な経験の両方からお話したく存じます。

こんなこともあるかも?という程度に受け止めていただければ幸いですよ。

(初稿:2019年11月4日)

 

ダキニ天さまは怖い説の出所

まず、ごく常識的な理由から挙げれば、豊川稲荷さまを初めとして、ダキニ天さまが怖いといわれるのは、ダキニ天信仰をした人間の生き様が関係しているのではないでしょうか。

ダキニ天さまへの御祈願をした歴史上の人物といえば、有名なのは平清盛や後醍醐天皇ですね。

ダキニ天さまは戦での勝利をもたらすと信じられていたために、武士の人気を集めてきた歴史があるようです。

なかでも平清盛などは、源平盛衰記にダキニ天さまからのご加護を得たと書かれています。

加えて、日本の歴史を振り返りますと長い間、平家が悪者、源氏は正義というように語られがちでした。この事実を考えますと、平家が滅びた理由とダキニ天信仰が結びつけられたのではないでしょうか。

短期的な成功と引き換えに、一族郎党を滅ぼす。平家の没落とともに、そんな誤解が世間に広まったことは十分に考えられますね。

 

ダキニ天さまと真言立川流

もうひとつ、ダキニ天さまが怖いとされるようになった直接的な原因は、江戸時代に流行した真言宗系の新宗教の影響があったと思われます。

これは真言立川流という宗派で、ドクロや性行為を含む、傍目におどろおどろしい儀式を行ったために、幕府から禁止令が出て邪教とされてしまいました。

その真言立川流が崇拝していたのが、実はダキニ天さまだったのです。

真言立川流の悪いイメージは、結果的に仏様の印象まで損ねる原因になった、と一般的にはいわれています。

【過去記事】ダキニ天さまに遭遇した実話

 

実際のダキニ天さまの印象

なお、実際のダキニ天さまは怖いのか?といわれると、私個人の印象では、そんなことはありませんでした。

個々のご本尊にも個性があるようですので、場所によって違いはあるかもしれませんが、豊川稲荷のダキニ天様については、むしろ華やかで賑やかなことが好きな印象の方が強くあります。

ちょっとスピリチュアルな話をすれば、特に赤坂の豊川さまは異国風で煌びやかな方だなあ、と感じています。

さまの縁起によれば、こちらのダキニ天様は、中国から帰国する船の上に現れた、と伝わっているそうです。

インドや中国の宮廷のような金ピカな存在感を見ていると、さもありなん、と自然に納得できてしまう貫禄があるのは、ながらく御奉行さまのご守護を勤めた方だからなのかもしれません。

【参考】ダキニ天様とお稲荷さんの不思議でありがたい話
【参考】赤坂・豊川稲荷東京別院おさんぽガイド 完全版(有料)

 

神道系お稲荷さんは怖いのか?

以上、仏教系のお稲荷さんということで、ダキニ天さまについてお話して参りましたが、神道系のお稲荷さんについてはどうでしょうか。

神道系のお稲荷さんとは、京都の伏見稲荷大社を総本社とする稲荷大神と、そのご眷属の白狐たちですね。

信仰を実在のものと捉える前提での話になりますが、神社のお稲荷さんが怖いといわれる理由は、物の怪としての狐と、神様であるお稲荷さんが混同されがちなことに原因があるようです。

例えば、修験道の山伏さんなどは、狐の世界にもクラスがあると考えるそうで、神様に近い真面目なお稲荷さんは、人間を助けてくれる有りがたい存在と考えるそうです。

一方、同じ狐の世界にも不真面目なものが居るそうで、これは野狐などと呼ばれて区別されるとのこと。

すべてのお狐さんが、温厚で慈愛に溢れた性格とは限らないのですね。

こうした見極めの難しさが、時には怖いといわれる原因になっているのかもしれません。

多少の霊感がある人の場合、お稲荷さんと間違えて野狐の相手をしていることも十分に考えられます。

野狐の特徴は、人間を利用することにある、と私自身は思っています。一見するとご利益を授けたように見せかけて、後から人間を転落させて楽しむのですね。

ああしろ、こうしろ、と指示や命令を出して人間の自由意志を奪うものは、何であろうと信じない方が良いのではないでしょうか。

稲荷じゃない狐の話

神様のお使いと、そうではない野狐たちと、狐の世界も分かれているとすれば、気になるのはその見極めのコツですよね。

正直に申せば、私も感覚的な違いしか分からず、これといったヒントを紹介できる訳ではありません。

客観的に分かりそうな点を強いて挙げるならば、職業霊能者の方の御用達のところにこそ、かえって色々なものがいるのではないか、と感じています。

簡単にいえば、霊能者のお手伝いをするようなお稲荷さんは、人間でいうと警察官や鬼コーチのような厳格さ・激しさがあると思います。

それは多分、霊的にネガティブなものを退治したり監督したりするために、教官の役に向いたご眷属が集まるからではないか、と私は勝手に思っていますよ。

霊的なものに敏感な方の中には、こうした教官タイプの御眷属と波長が合いやすい方も多いようで、そうした方からすればお稲荷さんは厳しい、怖いといえるのかもしれません。

ただし、私を含めて霊的な仕事をしていない普通の人の場合、相手をしてくれるご眷属は、赤ちゃんのような人懐っこいタイプが中心になると思います。ご心配なく。

なぜなら、教官タイプのご眷属がいるお社へ参拝しても、波長が合わなければ守護につく意味もないからですね。

 

お稲荷さんとお礼参り

あるいは、他の理由として考えられるのは、お礼参りのことでしょうか。

確かにご利益を授かった実感はあるが、どこまでお礼参りをしたらよいか分からない。つまり、ご利益をもらう→その寺社へ通う、という循環ができたけれど、そこから抜け出せなくなるのではないか、との不安です。

これは確かに、神道系・仏教系の区別なく言えることかもしれません。

ダキニ天さまも、仏教の中では天部の神様という部類に所属しているといいますが、やはりお礼参りは大切に、といわれますよね。

その区切りをどうするか?といわれたら、私は「人間側が足るを知ること」と答えたい気がします。

言いにくけれど、ご利益をいただいた後、お礼参りをしなければ怖いことがあるか?と考える人は、そもそもお参りの目的がご利益にあるために、足ぬけできない恐怖が生まれているように思うからです。

もう十分に助けてもらえた、神様や仏様は自分にとって家族なんだ――。

そんなう気持ちが生まれて来ると、罰も不運もそんなに怖いと思わなくなってくる、というのが私の実体験です。

生身の人間の家族でも、ケンカする時はするものですよね。

ならば、たまに神様に叱られたって仕方ないや、とありのままに受け入れること。それが身の程を知ることなのかなあ、と私自身も思案中です。

 

稲荷神社と人間の想念

最後に、お稲荷さんを見ていて私が感じるのは、他の神仏と比べたとき、かなり劣悪な環境でも生き残ってしまうのがお稲荷さん、ということです。

劣悪な環境というのは、都会のゴミゴミした場所や、人間が山ほど押しかける場所、願掛けの欲がたくさん落ちている場所の意味です。

人によっては、これだけでも不浄でよくないものがいる!というかもしれません。

通常、特に自然の神様は緑豊かで清らかな場所を好み、環境が合わないと思うと移動してしまうこともありますよね。

でも、なぜかお稲荷さんは環境の変化を、そこまで嫌がらないように見えるのです。まるで、廃工場を巣穴に利用する野生動物のように、逞しく環境に順応してしまう。

特にご眷属に関しては、本尊や神様(ダキニ天や宇賀野御魂神など)とは離れても、生き残ってしまう生命力があるようです。

人間の願い事が清らかなものだけならばよいけれど、本来、そんなに志の高い人は多くないですよね。

願いのほとんどは欲念ですから、浄化のステップがなくなれば悪想念が溜まる場所にもなり得ますから、ネガティブなものが集まる条件が揃ってしまうのでは、と思います。

そんな中で黙々と生きようとするご眷属を人間が見間違えて、あんなところに狐がいる、さては狐の仕業だな、などと誤解されることも十分にあり得るのではないでしょうか。

もちろん、このネガティブな念の原因は、お稲荷さんではありません。人間のほうでも、神仏を利用しようとしない心がけは必要ということなのだと思います。

 

以上、お稲荷さんに対する疑問について、少し詳しくお話させていただきました。

こちらの記事を書くにあたり、下記の書籍を参考とさせていただきましたので最後に紹介しておきます。(再掲載です。)

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それでは本日も最後までお付き合いいただいた皆様、ありがとうございました!

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